第13章 ー番外編パート2-変態惨状!!
図書室に入るとそこには
恋人である翔の背中があった。
あまり図書室には来ない翔にしては
珍しいなぁ~。
俺は隣に座ろうと彼が座っている席に
近づいていった。
翔は何やらノートにメモを取りながら
ぶつぶつ呟いている……。
「う~ん……。
あっ…でも、やっぱり違うなあ~
やっぱり……これもいいけどなぁ~?」
多分本人に声が漏れてることに
気がついてないだろう。
やっぱりそんなところが……
翔らしいというか……
カズからヘタレって言われる
要因なんだろうなぁ~。
「ああ~でも、やっぱりこれは捨てがたい…!
どうしようっ!!!」
頭を抱える彼の姿。
一体何に悩んでいるんだろう。
翔は相当集中しているようで、
近づく俺にさえ気がつかなかった。
「やっぱ王道で…いやそこは敢えての…」
だんだんノートに書いている文が見えてくる。
「っ!?」
俺は思わず声を上げそうになった。
なぜなら……
翔のノートには
『智先生にさせたいコスプレ!!!!』
と大きく書かれてあって……、
その下には……
メイドやら
セーラー服
チャイナ服やら…
「うーん悩むなあ…
でも、網タイツは必須だ!
あっでもニーハイもイイかも!!」
ふふふ…ほくそ笑む翔。
こいつの頭の中は、サッカーと
俺と犯ることしかないのか?
本物の変態なのか?
俺は翔の背後にまわる。
そのままとびっきりの笑顔を作る。
「翔~なぁんのお話してるのかなぁ?」
凄いスピードで振り向いた翔の目は
明らかに焦っていた。
「…あははは。智先生来てたんだーーーー。
あはははは………………」
ぎこちなく笑う彼の頬に俺は思いっきり平手を
打ち付けてやった。