第12章 番外編ある日の2人
「ちょっ…!!何してんだよ!?」
「いいから、いいから………………
黙って続けて……」
視界から消えたと思った翔は、
智の真後ろにいた。
椅子に座ったままの智の腰へと手を伸ばし、
シャツの裾から手を滑らせて
直接肌へ触れてくる。
「あっ、な、何する気だよ…!?」
「智が言ったんだよ?好きにしてって…」
不敵に笑う翔。
「そういう、ことじゃなくてっ…!!」
「智は何も気にすることないんだから
自分の仕事だけをしてればいいんだよ~」
「っ…」
これでどうすれば、気にしないで
仕事ができるんだよ。
そう思いつつも、智は溜息をつくと
仕方なしに再びペンを握る。
採点はあと二クラス分残っていた。
まぁ、放っておけば、翔もそのうち飽きて
どっかに行くだろう……
頭の片隅でそう思い、下半身から伝わる
くすぐったいような感触から採点に意識を集中させた。
「ほら、智先生!手が止まってるよ」
「んぁ、ァ…っく…!!」
行為はやめるどころか、
どんどんエスカレートして
翔の手は、既に智の下着の中にあったのだ。
少しずつ……、
少しずつ、焦らすように智自身を
追い詰めていく。
流麗な智の字体も、
徐々に形を崩していて。
それでも震える躰でなんとかペンを
走らせていく。
「ひぁァ!!」
翔の太い指が、
先端部を押し潰した。
レ点を描くペン先がグニャリと歪む。
「あーあ。こんな姿生徒に見せらんないよなー。
可憐な智先生が…
蜜を溢しながら採点してる姿なんてさー」
「っも…ヤだ…ぁ…!!」