第11章 白銀の堕罪 ~続編~ 【明智光秀】R18
どのくらい眠ってしまったのだろう。
目を開けると、私の髪を弄びながら光秀さんが添い寝をしていた。
「目が覚めたか。」
そう言って額に口付けされる。
ぼんやりと記憶が蘇ってきた。
「あの、わたし… 」
「夜明けまでまだ少しある。起こしてやるから、まだ休んでいろ」
「はい…いたっ」
体を動かすと所々に痛みがある。だるさも。
でもそれは、光秀さんと交わった紛れもない証拠だった。
「抱き潰してしまったな…」
「嬉しいです、やっと光秀さんの本心に触れられて」
「ふっ、
このような姿にされながらも嬉しいとは…
よほど俺の手淫が気に入ったか?」
ふざけてにやりと笑う光秀さんに
「光秀さんだって…私のこと気に入ってくれてるでしょう?」
私も挑むような笑顔でふざけ返す。
「…いや、俺はお前を気に入っていない」
「え??」
「気に入るなんて生易しい感情ではない。
お前から俺への気持ちを聞いたあの日よりももっと前から…
俺はお前を愛していた。」
感情を隠すのが得意な光秀さんの瞳に、嘘は一切見えない。
「光秀さん……
私、朝一番に信長様の所へ行ってきます。」
「は?」
「500年後には帰らないこと、
そして光秀さんのものになったことを報告しに。」
「はぁ…お前ってやつは。
それならば俺も一緒に行こう。
お前一人で行ったところで、すぐに俺が呼ばれるに違いないからな。
手間が省けるだろう」
そう言ってまた額にキスされる。
___どこかで夜明けを告げる鳥が鳴いている。
顔を出し始めた太陽は、私たちの新たな関係の始まりを祝福してくれるかのように明るい光を放ち始めた。