第6章 白銀の堕罪 【明智光秀】R18
___ろうそくの灯りが二人に影を落とす、薄暗い光秀の自室
壁に押し付けられたまま…
口内の全てという全てを光秀さんの薄い舌先が動き回る。
ゆっくりと溶かされるように下唇を舐められ、舌が吸われ絡まり合い、離れてはまた繰り返される唇への愛撫。
口角からはだらしなく汁が垂れ始めた。
息が、苦しい。
「まっ待って、待ってください・・・」
「先ほど考える時間はやったろう? 時間切れだ。」
口の中を犯され続け、その欲情に色づいた目線に捉えられ…
ガクガクと震えていた私の足は降参した。
私の腰をまさぐっていた腕に力がこもり、立っていることを放棄した私を支える。
そしてその腕がそのまま背後へと回った。
光秀さんは手早く帯を解き床に落とすと、その奥の襦袢の腰紐も解く。
着物と襦袢は着たままの私を軽々と横抱きにし、
部屋の中央にある褥ほどの大きさがある『座卓』の上に私を横たわらせた。
「光秀さん?!なぜ??」
背中に机の硬さを感じながら息も絶え絶えの私は、
光秀さんに晒(さら)したことのない肌を見られるのが恥ずかしく合わせをかき寄せた。
「想い人の全てを見たい、それは男の欲として当然だろう?
それに…
お前が本心を知りたいと言ったのだ。……見せてやる。」
「想い人??」
色っぽい視線が私の首元を捉えたと思った瞬間、ピリっとした痛みを伴う口づけが落とされた。
「んっっ」
その痛みは次々と場所を変え、這う舌は耳から首、鎖骨へと左右を横断する。
きっとしばらくは誰の前にも出られないだろう…
見ずとも分かってしまうその唇の痕跡は、痛み以上の快感を与え始めていた。