第29章 御伽の国の姫~別館~【猿飛佐助】R18
幸村 「え?恋仲だったのお前らが!?
なんで黙ってんだよ!みずくせーな」
佐助 「幸村ごめん。ズッ友でも言えないことがあるんだ。
今後は大体のことは話すよ。」
幸村 「なんだよ大体ってよ、今と変わんねーじゃねーか。」
私たちの関係が公のものとなり、その後・・・
春日山城の皆さんは越後に帰っていった。
最後まで、私を越後にと誘う謙信様を信玄様と義元さんがなだめ、なぜか佐助君に隙あらば斬りかかろうとするのを幸村が止めながら。
そして___
安土、越後間の情報共有のため行き来する担当を、佐助君が担当することになった。
信長様も、謙信様も口には出さないけれど私たちのことを認めて下さったのだろう。
仕事を口実に会う機会を作って下さったのだから。
天井裏からカタンと音がする。
「佐助君、表から入ってきて。
じゃないと、また間者に間違われて政宗に斬りかかられるよ?」
佐助 「すまない、今までの癖で。」
音も立てずに華麗に飛び降りると、
佐助 「猿飛佐助、君専属の忍者参上です」
そう言って私をぎゅっと抱きしめた。
今夜もまた、夜空には星が瞬いている。
屋根で見た後には、また・・・
星よりも煌めく甘い夜の始まりだった。
御伽の国の姫 猿飛佐助編 _完_