第23章 平静と刺衝 【石田三成】R18
信長 「貴様、莉乃に振られ気落ちしていたのであろう。
その中から好きな女を選ぶといい」
家康 「え??」
三成 「?? 家康様も莉乃様をお慕いされていたのですか?」
家康 「黙れ、三成」
光秀は肩を震わせ、政宗は興味深そうに釣書に目をやっている。
信長 「家康は…まだ若いが、嫁を取るのには申し分ないだろう。どうだ?」
注意深く釣書を眺めていた政宗が疑問をぶつける。
政宗 「信長様、これって…家康に来た縁談なんですか?」
秀吉 「そんなことあるはずないだろう。
すーべーて、信長様にきた縁談だ。」
家康 「・・・・・・・・・・・・・」
こらえきれなくなった光秀が吹いた。
己の感じた若干の不安がこのような形だったとは…
信長様の想像の上を行く家臣への愛情に、光秀は一生このお方についていこうと決めた。
結局、家康は「まだ独りでいいです。しかも、信長様目当ての女じゃ…」と縁談を断り、結果「なんだ、莉乃に未練か」とまでからかわれていた。
思いもよらぬ形で、ふたりの関係が公のものとなった今…
三成はそのたぐいまれなる物覚えの良さと探究心でめきめきと腕を上げ…
さらにその経験の積む早さと、相手の姫の献身的な協力により…
夜な夜な、姫を啼かせられるようになったのだった。
平静と刺衝 __完__