第22章 猛将の憂鬱 ~別館~【織田信長】R18
(莉乃 Side)
信長様はいつも…
私をとことん快楽の底に落としてからご自分も向かう。
私はまるで何度も波に飲まれたようにもみくちゃにされて、意識ぎりぎりのところを浮遊しているようだった。
意識と無意識の狭間で揺れているような。
いつも私ばかりが何度も果てるところを見られていたけれど、今夜はなぜか『見たい』と言ってしまった。
多分、体だけじゃなく頭の中も信長様でいっぱいにされて、何も考えられなくなってしまったんだと思う。
放出するところを見たいだなんて…
でも、そんな部分も見せて欲しかった。
いつもは私の奥で放たれ、信長様の熱が移される。
今、目の前で吐き出されたそれは、頬に暖かい筋を作り、胸にも広がり…
まるで意思があるかのようにびくびくと揺れてはそのリズムに合わせて吐き出され、最後はとろりとした液が塊を伝う。
果てる瞬間の信長様は一瞬息を呑み、少し苦しそうにする。
そして猛烈な雄の色気を放っていた。
鍛え抜かれた上半身に汗の雫が流れ、肩が上下に揺れている。
私は…
その神秘的とも言える瞬間と信長様自身の姿に愛おしさでいっぱいになり、気が付けば身を起こしていた。
胸に広がる精がとろりとお腹に向かって垂れていく。
私が起き上がったことで、信長様は足を広げて座る形になった。
「莉乃??」
私は信長様が添えたままの右手をそっと避け、私の右手で包み直し、口に含む。
「くっっ、何をしている」
先程まで硬く反り立っていた信長様のそれは放出したことで、緩く柔らかくなりはじめていた。
精の苦味が残るそこを、ゆるゆると扱きながら口をすぼめ上下に動かしていく。
「莉乃っっ、やめろ」
信長様らしくなく腰が引けていた。
信長様はいつも、私が何度果ててもすぐ次の攻撃を仕掛けてくる。
たまには私だって…
信長様を攻めたい。そして、堕としたい。
静止を聞かず奉仕を始めた私を、信長様がじっとみつめていた。