第18章 傾国の紅粉 【豊臣秀吉 編】 R18
「莉乃… いいか?」
「うん。」
果てた今なら中の潤いも多く、苦しさも多少は感じづらいかもしれない。
最小限の痛みにしてやるためにも、今だ。
足の間に割って入り、口付けをする。
恋仲になって、三月(みつき)。
遠回りしちまったけど、ようやくこの時が来た。
期待と不安が入り交じる瞳を見ながら、
「大丈夫だから。俺のことだけ見てろ」
そう言って、深く口付けた。
ゆるく立ち上がっていた俺の欲望は莉乃の入口にあてがった途端、血流を増し硬く立ち上がり、その瞬間に備える。
中へとゆっくり腰を沈めると、莉乃は今までにないくらい背を反らせ、腰が逃げていく。
「っっ!!」
「痛いか?」
眉間にしわを寄せ、こくこくと頷く莉乃。
声すら出なくなっているようだった。
歯を食いしばってしまうほど莉乃の中は狭く、
この速度で全てを入りきるには相当の時間がかかり…
かえって莉乃の負担になりそうだ。
莉乃は『深く繋がりたい』と言っていた。
俺は果てなくていい。
莉乃の希望さえ叶えてやれれば。
「莉乃、今、半分入ったとこだ。
もう半分で、俺たちは…深く繋がれる。
そこまでがんばれるか?」
目に涙の膜を張った莉乃はまたこくこくとうなずく。
奥歯をぎゅっと噛んで耐えているようだった。
「分かった。
時間をかける方が辛いだろうから… 一瞬、耐えろ、ごめん。」
そう言って、一気に腰を沈めた。最奥まで。
莉乃の喉から息を吸い込むヒュっという音がし、白い首筋が反っている。
目尻からは涙の雫がつーっと流れ、頬を伝って褥を濡らしていた。