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Good old fashioned lover boy

第12章 エピローグ


「ったく美味しいところはボスが持ってくもんなー。」
ミスタが羨ましいと言わんばかりに唇を尖らせながら言ってると後ろからフーゴが返してきた。
「仕方ないでしょう。これも任務のうちですよ。」
本部に戻った2人がフリールームに入るとそこには端末と向き合ってるメローネとソファーで横になりウトウトしてるホルマジオがいた。
「メローネ、戻りましたよ。」
フーゴの呼びかけに気づいた彼はゆっくりと端末を閉じた。
「上手くいったかい?」
「えぇ、おかげ様でミスタの出番もありませんでしたし。」
「俺としてはせっかくのクリスマスを任務に当てられたのはちょっとねー」
「その言葉をそっくりそのままジョルノに報告しますよ。」
「まぁまぁ、でもこれでロランの奴も途方に暮れるだろうね。何故なら自分が転がりこんだ組織はもう無いようなものだから。」
「ところで何でホルマジオがいるんです?」
「おおかた女と飲み歩いてここに来て飲み直したって感じじゃないかな?」
メローネが指摘した通り、テーブルには酒の瓶が何本か転がっている。
「けどよ、これ一人で空けるの無理じゃね?」
「あぁ、プロシュートとかが最初に来て空けたんだよ。俺一人じゃねえぜ。」
いつの間にか目を覚ましたホルマジオがゆっくりと上体を起こしながら言った。
「全く、酒の瓶は置きっぱなしにするわラジオの電源も切らないわ、ジョルノに怒られても知りませんよ。」
「ラジオは俺がつけたんだよ。今消すから。」
そう言ってメローネがラジオを消そうとした時にとある曲が流れた。
「おっ、随分と懐かしい曲じゃねえか。」
ホルマジオが背筋を伸ばしながら言ったがミスタとフーゴは気づくのに時間がかかった。
「あぁ、まさかクリスマスの日に流れるとは」
「どこかの寂しがり屋のガッティーナがリクエストしたんだろ?」
その曲の歌詞を聴いたメローネがフッと笑みを浮かべた。
「なんだメローネ、この歌詞の意味分かるのか?」
「まあね、この歌に出てくる主人公は近くにいるよ。」
「どういうことだそれ?」
「君ならすぐに分かるだろう?」
そう言ってメローネはラジオの電源を切るのをやめたのだった…。
Fin.

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