第4章 ④不思議ブレスレットで…【R18/尾形と仲直りしてみた】
椅子に座ってリラックスしながらスマホををいじっていると、
背後から肩を叩かれた。
尾形「時間も時間だ。風呂がつっかえてるからまとめて入るぞ」
和栗「えっ?!」
鍋パーティをするために現世へトリップしてきた皆の前で、突然そんな事を言われて驚いた。
だって尾形と喧嘩中だもん!
今日だってまともに喋ってないし。
でも誘ってくるってことはデレてきてるのかな。
困惑して目の前にいた白石の顔を見る。
白石「そうしなよ、俺らは後でいいからさ。お気にせず☆」
アシリパ「和栗は長風呂だしな。今日は私が先にお湯をもらったからいつでも寝れる。気にせず入ると良い!」
杉本「うん、そうしなよ。俺らは後でいいからさ」
そう言う杉本のこめかみには青筋が立っていたが、和栗は気がつかなかった。
和栗「もう10時か…」
確かにこの時間から4人バラバラで入ったら、それなりの時間になってしまう。
山を歩くのでアシリパさん達の起床は早い。
ここを早朝に出ることになっているのだ。
和栗「入るかぁ」
仕方なく、仕方なく入るだけだからな!
気だるそうに腰を上げたが、内心ドキドキしていた。
だって、尾形とお風呂一緒に入ると、ほぼだいたいするんだもん!
いや、したいからついてくわけじゃ無いけど、でもそれがきっかけで仲直りできるかもしれないし…。
ううんでも皆の前ではやめて欲しい気も…だって声我慢できるか分からないし…いや普通に会話するだけかも…。
悶々と脱衣所で背中を向けながら服を脱いでいると、尾形が真後ろに立った気配がした。
尾形「おい」
スルリと腰に手が回り、和栗の腰が引けた。
脱がしながらイチャイチャしてくるパターンかっ?!
尾形「この前買った俺の石鹸知らんか」
和栗「あ、えーっと、ここかな」
和栗は近くにあった棚から、ヒノキ石鹸と書かれたものを手渡した。
この間こちらで買い物をした時に、彼がいたく気に入って選んだものだ。
尾形は石鹸を受け取ると、直ぐ風呂場に入っていった。
あ、あれっ?!
時々ここでわざと探し物をさせて、後ろからガバっとくることもあるのだが、それも無い。
和栗は若干拍子抜けして、風呂場のドアを見つめた。