第13章 安土の夏
「くっ、はぁはぁ あぁ……」
朱里のナカで果てた己自身は未だビクビクと痙攣しており、ゆっくりと引き抜くと、こぷっという音とともに俺の白濁と朱里の愛液が混じり合って溢れでた。
そのままゆっくりと呼吸を整える。
くったりと力が抜けたように褥に身体を預けている朱里の頬に手を伸ばし、指の背で優しく撫でてやる。
「ん、信長さま…すき」
絶頂を迎えた後の焦点の定まらぬ目で俺を見つめる姿が、堪らなく愛おしくて、また強く抱き締めた。
朱里の華奢な身体を胸の中に閉じ込めて、頭を撫でながら問う。
「…身体は辛くはないか?」
「…大丈夫です。信長様が色々と気遣ってくださったから。
……ふふ、お部屋も涼しいです」
口許を和らげ、俺を見つめてゆったりと微笑む。
「貴様の笑顔は何にも代えがたい。
貴様に触れられぬ日々は耐えられないものだが、貴様が笑わぬ日々はそれ以上に俺の心を苦しめる。
貴様の願いは何でも叶えてやろう。
………愛している、朱里」
「私も……愛しています、信長様。
これからも、貴方の隣で、貴方の為だけに笑っていたい」
ひんやりとした部屋の中で、抱き締め合う二人の熱だけはいつまでも冷めることはなかった。