第64章 夢の中で
「んっん…やっ…なんでぇ…あぁ…」
「くっ…朱里っ…うっ、あ"あ"っ…」
朱里のナカは熱く、ドロドロに蕩けていて、精を欲して生き物のように蠢いている。
そのあまりの心地好さに、急激に吐精感を煽られる。
(っ…くっ…もう…出したいっ…)
「んっ…信長さまっ…」
激しく腰を揺さぶられながら、目尻に涙を溜めて俺を見上げる朱里の姿がいじらしくて愛らしくて……その身体をぎゅうっと抱き締めて……最奥まで自身を穿つ。
ービュクッ ビュルビュルッ!
「あっ…あ"あっ、信長さまぁ…」
「っ…朱里っ…朱里っ…」
互いに何度も名を呼び合い、その存在を確かめるかのように強く抱き締め合う。
信長は、己の生の証を朱里の奥深くまで刻み込むように強く腰を押しつけて、熱い白濁を最後の一滴まで注ぎながら果てた。
「もうっ…酷いです、信長様っ…」
共に絶頂を味わい、暫くは身体の力が抜けたようにくったりして俺の腕の中にいた朱里だったが、次第に状況が飲み込めてきたようだ。
腕の中から、キッと上目遣いで睨まれる。
(ふっ…そんな顔で睨まれてもな…くっ…また抱きたくなる)
頬が赤く染まり、絶頂の余韻が残った甘く蕩けた顔は、色気たっぷりで欲を煽られるばかりだ。
「あられもない格好で眠りこけていた貴様が悪い」
「っ…嘘っ…そんな格好してませんっ!っ…こ、これは、信長様が…」
言いながら慌てて乱れた夜着を押さえる姿が、何とも可愛らしくてもっと虐めてやりたくなる。
「寝言も言っていたぞ。『信長様、もっと…』とな…夢の中でも俺を強請るとは…どんな厭らしい夢を見ていたのだ?」
「やっ…そんなのっ…知らないっ、覚えてないです…」
顔を真っ赤に染めて俯く朱里の頭の上に、そっと口付ける。
触れるだけの軽い口づけ
他愛ないやりとりに、これ以上ないぐらいの幸福を感じる。
この満ち足りた時間がこのまま永遠に続けばよい、と願いながら、信長は再び朱里の身体を抱き寄せて、そっと目蓋を閉じた。