第59章 新しき城〜魔王の欲しいもの
城移りの日の翌朝
閉じた目蓋に温かな陽の光を感じて、私はゆっくりと覚醒する。
う〜んっと、猫のように足を伸ばして身動ぐと、足元でキシっと寝台が軋む、耳慣れない音がして………
ああ、ここはもう安土の天主ではないんだ…大坂城の天主、新しい寝所なんだ…と実感する。
(寝台が軋む音って、なんでこんなに厭らしく聞こえるんだろ…褥とはまた違って…昨日あんなにいっぱい聞いたからかな……!?)
昨日の昼下がり、新しい寝所で初めて愛を交わしたにも関わらず、夜もまた信長様に濃密に求められて、激しく寝台を揺らしてしまった。
昨夜の激しい情事を思い出して熱くなる頬を両手で押さえていると……
「……朱里」
背中からふわりと抱き締められる。あっと思う前に、いつの間にか足もしっかり絡められていて、裸の肌同士が絡み合う。
「んっ…あっ…んっ…お、おはようございます、信長様…」
「おはよう」
ーちゅっ
「っ…あっんっ…やっ…」
後ろから髪をかき分けて首筋に口づけられる。
唇を押しつけるようにして吸われると、背中に甘い痺れが走る。
ーむにゅ むにゅ くにゅ
「あっ…やっ…待っ…てぇ…」
前に回された大きな手が、二つの胸の膨らみを捉えて形を確かめるように揉み始める。
信長様の手は、両乳をぐにゃぐにゃと傍若無人に揉みしだきながら、時折、尖端の蕾を指同士できゅっと挟み込んでくる。
その度に、足の付け根の部分が熱く疼いて…我慢できなくなる。
「くくっ…身体が熱いな…」
「んっ…もうっ…誰のせい…だと…っ…やっんっ!」
いきなり尻の割れ目に熱いモノを押し付けられて、ビクッと身体が跳ねる。
(っ…やだ…硬くなって…)
「くくっ…俺も熱いのだがな…誰のせいだ?」
「やっ…あんっ…そんなの、知らな…いっ…」
ぐりぐりと尻の割れ目に丸く括れた先っぽを押し当てて擦られ、先走りの露で段々と尻が滑り始める。
そのまま挿入ってしまいそうで、イヤイヤと身を捩るけれど、腰をぴったりと密着させられているために離れられない。
「やっ…やだ…信長さま?あのっ…そこはちょっと…」
(っ…お尻はやだっ…破廉恥すぎるっ…)
「………くっ…安心しろ…俺にそっちの趣味はない」
「!!?(ひぃ…私ってば、なんて勘違いを…恥ずかしいこと言っちゃったっ!)」