第55章 初恋の代償
「っ…母上はそちらの部屋におる…用事が済んだら来るから、父と二人で少し待っていような?」
「??ふ〜ん??」
襖越しに二人の会話を聞きながら、乱れた着物を急いで直す。
(うぅ…身体が怠い…あんなに激しく抱かれた後で、とてもじゃないけど夕餉どころじゃない……)
絶頂を繰り返した後の身体はひどく気怠くて、秘部は未だ蜜と白濁とでぬるぬると滑っており、足の間の違和感が甚しかった。
動くとナカから厭らしい液体が流れ出てしまう。
(結華に変に思われないようにしなきゃ……)
きっちりと身支度を整えて気合を入れて襖を開けると、夕餉の膳を前に、結華を膝に乗せて仲睦まじく話をする信長様の姿があった。
先程までの艶めかしい男の顔は、もはや微塵も感じられない。
(さすが信長様…うぅ…私なんて動揺させられっぱなしなのに……)
「信長様っ、結華っ」
濃厚な艶めかしい空気が漂っていた天主は、いつの間にか親子の微笑ましい団欒の空気に変わっていて……私はその、堪らなく幸せな空間に入っていったのだった。
私はいつも貴方のことを考えるだけで心が乱れる
貴方に触れられるだけで、愛される悦びに身体が震える
嫉妬は甘い蜜の味
甘い蜜に囚われたのは貴方
けれど……私は貴方という甘い蜜に永遠に囚われ続けるのだ