第54章 記憶
「記憶を失って、初めて知った。貴様との思い出が、俺にとってどれほど尊いか。貴様への愛がどれほど深いか。二度と忘れん。
貴様と過ごした日々も……貴様への想いも」
「信長様っ…」
(私が信長様を想う気持ちと同じくらい、この方も私を想ってくださってるんだ…なんて、幸せなんだろう)
「今宵は俺の全てで、貴様のことを満たしてやる。存分に甘えるがよい」
口の端を上げて余裕たっぷりに微笑む姿は、これまでに何度も見てきた、私がこの世で一番好きな信長様の姿だった。
「ふふ…何でもワガママ聞いて下さいますか?」
「ああ、記憶のない間、貴様を随分と心配させたようだからな。今宵は俺の全てを今一度、貴様の身体に刻んでやる。何でも言え、貴様の好きなように愛してやる」
私を見つめる深紅の瞳はこの上なく優しい色を帯びていて、そこにはもう一切の冷たさもなかった。
信長様の逞しい胸板に顔を埋めると、両の手ですぐさま強く抱き締められる。
交わる体温が、今夜はいつも以上に愛おしく感じられた。
私達は、深い愛情を互いに感じながら、それを伝えるように触れ合っていく。
ーちゅっ ちゅるっ じゅぷっ じゅるじゅるっ
「っ…あ''っ…あ''あ''っ…やっ…」
月明かりが射し、仄かに明るい天主の部屋に、淫靡な水音が響く。
中途半端に乱れたままの夜着を、腰の辺りで捲り上げられて下半身だけ露わにされた厭らしい格好の私は、信長様の顔の前で大きく足を開かされている。
(っ…あ…舌が…ナカに…)
「ひっ…あっ…ああぁ…くっ…」
尖らせた舌が秘裂を割ってナカへと挿入されると、内側の襞を堪能するようにくるくると膣内を執拗に舐め回される。
トロトロの蜜と唾液が混じり合って、膣内はヌメヌメと滑りを帯びており、信長様は時折、溢れ出る蜜をじゅるじゅるっと音を立てて啜る。
蜜を啜られる時に、秘穴の上の花芽も同時に吸い上げられて、身体にビリビリとした快感が走る。
「ぅくっ…あっ…信長さま…いっ…いい…」
「くくっ…どんどん溢れてくるな、いやらしい蜜が…啜っても啜っても追い付かん…はぁ…」
「っ…んっ…やっ…息…かけちゃ…やだぁ…」