第6章 初めてのご奉仕
「っ、あっ、信長さま、ダメです!」
慌てて内腿を撫でていた信長様の手を強く押さえて、引き剥がす。
「…??何のつもりだ?まさか本気で俺を止めているのではあるまいな?」
(今日はダメ。流されちゃダメだった…だって今日は…)
「…朱里、俺に抱かれるのが嫌なのか?」
「っん、違います…でも、今宵はちょっと…」
「ちょっと…何なのだ?はっきり言え」
信長様が眉間に皺を寄せ、少し苛々しながら私を問い詰める。答えるまで許さない、というかのように私を追い詰める。
「っ、今宵は無理なんですっ。っ、その、あの、今宵は、私、つ、月の障りが……」
「…………」
(っ、言っちゃった…恥ずかしいっ。信長様、無言だし)
2人の間に沈黙が流れる。実際には数秒のことだったけど、私には永遠かと思えるほどの気まずい沈黙だった。
「分かった。今宵はもう休むぞ」
信長様は感情の読めない淡々とした声音で告げながら、パッと私に背を向ける。そのまま何事もなかったかのように、背中を向けたまま褥に横になってしまった。
(機嫌を損ねてしまったかしら…それにアレが…)
そう、信長様が後ろを向かれる時にチラッと見えた…着物の前の不自然な膨らみ…それが意味するものを想像して私の中が熱くなる。
(っ、恥ずかしいけど…今宵は私が信長様を愛したい)
意を決して、横になっている信長様を背後から抱き締める。
「??朱里?」
そのまま前に手を伸ばし、着物の上から恐る恐る足の付け根へ手を這わせる。
そこには既に重力に反して勃ち上がった男根が、着物を押し上げて存在を主張していた。着物の上から形を確かめるようにさわさわと撫でると、少し硬さを増したようだった。
「っ、朱里、何をする??」
信長様が焦ったように私の手を掴み、私の方に身体を向けて向かい合う体勢になる。
「…今宵は信長様を愛したいです」