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永遠の恋〜信長の寵妃【イケメン戦国】

第28章 甘い夜


久しぶりの天主に信長様と一緒に戻る。

(帰ってきたんだ、私。信長様のところへ…)

「朱里…」

襖を後ろ手に閉めた信長様に、背後からぎゅっと抱き締められる。

首筋に顔を寄せて、チュッチュッと啄むように何度も口付けられる。

「んっ、信長さま…」

「……ふっ、まだ少し跡が残っていたか」

あの日、上洛前の夜、信長様にきつく刻まれた首筋の紅い華。

それは今も薄らと残っており、信長様は微かに残るその跡を、尖らせた舌でツーっと撫で上げた。

「んんっ、はぁ…ん…」

(口付けられただけなのに…もっと信長様が欲しくなる)

「あっ、ん…、信長さま、待って…
お聞きしたいことが、んっ、あるんで…す」

(このまま流されてしまう前に聞いておきたい…)

「……明日にしろ。
今宵は朝まで貴様を抱く。
口答えは許さん」

強引な物言いに胸の奥が甘く疼く。

ピタリと重なった背中越しに、トクトクと少し早めの鼓動が聞こえてきて、信長様を肌身で感じる。

「ふふっ、信長様の心の臓の音がします」

(優しく包まれているようで落ち着く)

「貴様の身体は常よりも熱いようだな」

大きな骨張った手で、身体の線をなぞるかのように触れながら、耳元で囁く。

熱い息が直接耳に注ぎ込まれて、頭の先から足元までをビリビリと電流が突き抜けたような快感に襲われた。

「っ、やぁ…ん、待って…ぇ」

「待たぬ、今すぐ貴様を寄越せ。
今宵は朝まで寝かせぬ……覚悟致せ」

クィッと顎を持ち上げて顔だけ後を向かされると、そのまま激しく唇を塞がれた。

強引に唇を割って入ってきた舌が口内を縦横無尽に犯していく。

絡まってくる舌を必死で受け止めながら、そっと信長様の表情を窺い見る。

熱に侵されたように潤んだ紅い瞳。頬は少し赤みを帯びていた。

(あぁ、こんなにも熱く私を求めてくださっている…
嬉しい…私も早く信長様が欲しい)

互いに激しく貪った後、名残惜しげな様子で唇を離すと、二人の間をツーっと銀糸が繋ぐ。
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