第103章 旅は道連れ
快楽に溺れ、涙の滲む目で見上げてくる朱里の悩ましげな姿に、信長の欲はすぐに反応する。
「んっ…あっ…や、嘘っ…ダメ、も、抜いて…信長さまっ…」
達した後も抜かれぬままだった一物が、ググッと質量を増したのを感じて、朱里は慌ててしまう。
事後の余韻にまったりと微睡かけていた身体が、再び快感の波の中へ引き戻されそうになる。
「くくっ…抜け、などとよく言うわ。ピッタリと吸い付いて離さぬのは貴様の方だろう?」
「や、違っ…んんっ…も、ダメだからぁ…今宵は程々にするって仰ったのに…っ、あっ…もぅ…だめ、擦っちゃ…あっ…ん、もぅ…信長さまの嘘つき…」
「程々に、とは言ったが…一度きり、とは言っておらん」
ニヤリと不敵に笑う顔が近づいて、熱く火照った唇が重なる。
「んっ…ふっ…あ…」
「朱里…愛してる」
耳元で甘く優しく囁く声は愛情たっぷりで…それだけで心も身体もぐずぐずに溶けてしまいそうになる。
「愛らしい貴様を前にして、俺が一度で満足できるわけがなかろう?大人しく俺に全て委ねろ」
「あっ…ああ…」
嬉しそうに微笑みながら再び深く重なる身体に抵抗などできるはずもなく……
耳元で囁かれる愛しい人の愛の言葉に呪文にかけられたように身も心も絡め取られてしまった私は、再び高まる快感の波に身を委ねていった。