第83章 心とカラダ
ぐじゅぐじゅとナカの蜜を掻き混ぜるように指が動かされる。
朱里の手は、さほど大きくはないから、指は奥まで届かず、少しもどかしい。
更なる快感が欲しくなって、思わず腰を浮かせて自分から朱里の手に濡れた割れ目を押しつけるようにしてしまっていた。
「っ…あ…」
俺の腰の動きに気付いてか、朱里が恥ずかしそうに頬を染める。
「朱里っ…もっと……」
気持ちイイ…けれど、もっと……女のように奥まで突かれたい。
このまま、もっと悦くなりたい、女の絶頂を味わってみたいという抑えきれぬ欲が露わになる。
だが…さて、女同士、この身体、この後はどうしたらいいものやら……
遠慮がちにゆっくりと出し挿れされる朱里の指の感触に、じわじわと昂っていきながらも、やはり物足りなさを感じる。
(女同士の交わりの手順など知らぬしな……このまま互いに弄くりあっているのも愉しいことは愉しいが……やはりもう少し刺激が欲しい。女の快楽の高みに昇りつめてみたいものだが……
さて、男のモノの代わりになるものなど……あぁ…アレがあるか…)
ソレの存在を思い出し、思わず口元が緩む。
「っ…朱里っ…暫し、待て」
「えっ?あ、あのっ…」
朱里の手を制して身体を起こした俺を、困惑の表情で不安そうに見る。
急に身体の上から降ろされて、やるせなさげに寝台の上にペタンと座り込んでしまっている。
(俺の機嫌を損ねたとでも思ったのか…不安そうな顔をしおって……くっ、可愛いやつ)
不慣れながら必死に俺の身体を愛する、健気な姿
自分と同じ、女の身体を弄ることへの羞恥に耐えながら、一生懸命に奉仕する愛らしい姿
満足してもらえなかった、と勘違いして落胆する可愛い姿
もう、どれもこれもが愛おしい。