第4章 初めての〇〇〇
「…あれ。なんか曇ってね。」
「ほんとだ。さっきまであんなに天気良かったのに。」
曇った空に不安を覚えつつ、成瀬の行きたいお店へ向かう。
街中をこんな風に手を繋いで歩くのはやっぱりまだ慣れない。
ー…ゴロゴロっ
空が怪しく唸る。
…ポつポツつ…
「…ん?」
手に雨が当たったと思った瞬間…
ザっ…ザザザーっー…
「っえ。えっ何いきなりっ」
「…すげぇな。何々通り雨?」
「ちょっそんな事よりどこかで雨宿りしないと」
「…あ、あそことりあえず入ろっ」
成瀬に手を伸ばす由希。
「!」
「センパイ、やっぱこっち」
「っえっ、ちょっ…」