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なまいきざかり。 R-18 短編集

第3章 媚薬の力





ピンポーン





…ピンポーン




ほどなくして成瀬が由希のアパートに到着したが、チャイムを押しても出てこない。



一応ドアノブに手をかけるとガチャっと開いた。

…鍵かけねーとか不用心だな。


「由希センパーイ、鍵空いてたから入るよー。」


返事がない。…寝てる、のか?



靴を脱ぎながら声をかけても返事がなかった。


「…センパーイ?」


ガチャっ



声をかけながらリビングのドアを開ける。



「…センパイいるじゃん。どしたの?」


そこには机にうつ伏せになっている由希の姿があった。



「…っあ…な、っる…せぇ…」




…っ?


え、何々、どゆこと。なんでこんな顔真っ赤なの。
何このえろい顔。


「…センパイ、どしたの。」



「っ…か、らだっが…へんっ…なっ…はっぁ…」


吐息混じりの声。


また酒でも飲んだか?
と、テーブルを見ると食べかけのチョコレート。

もしかして、酒入り…?

念のため箱の裏の原材料を確認する。


…特に酒の表記はない、…が注意書きに何か書いてある。



"こちらの商品はリラックス効果を高める為、安全性の高い媚薬を少量使用しております。体への害はありませんが、必ず1日一粒を限度にお召し上がり下さい。"


…。



箱を見てみると6個中5個も食べていた。


いや、食べ過ぎだろ…



…ぐいっ



いきなり由希に腕を引かれる。


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