第3章 金糸雀色に染まる【四ノ宮那月】
きらきらと眩しい金糸雀色の瞳が、薄いガラス越しに私を見つめる。
「すみちゃん」
ふふ、と綺麗に笑う彼は、その高い身長をゆっくりかがめて、私の瞳を覗き込む。視線が交わると恥ずかしくなってそらしてしまう私に、許さないとばかりに両頬を大きな手のひらが包み込み、上向かせる。また、瞳が交わる。
「っ」
「すみちゃん、僕と目を合わせるの、いやですか?」
「い、やじゃない……けど、那月くんの瞳、綺麗だから……恥ずかしい……」
半分本当で半分嘘。いや、本当に綺麗だって思ってる。けど、ただ恥ずかしいだけじゃ、ない。
「可愛いですねぇ、すみちゃん」
ぎゅーう、なんて抱きついてきて。でも、那月くんよりはるかに小さい私は、その大きな身体の中にすっぽり隠れてしまって。抱きつく、というより包まれる。大人と子供みたい……なんて。気にしているのは、本当はこっち。
「すみちゃん、何考えているんですか?」
「え?」
「僕と一緒にいるのに、別のこと考えているなんて、なんだか寂しいです」
「ご、ごめん、違うの。那月くんのこと考えてたんだ、けど……」
「けど……?」
「……私、ちっちゃいから、那月くんの隣に立っても、こうして抱きしめてもらっても、なんだか、子供みたい、だなあって……」
言ってて悲しくなってきた。