第4章 3.
「……、その時の僕は何も守れなかったから」
『…』
「ある時家の指示である人にハニートラップを仕掛けることになったの」
「刃向かえない為に武道は教わらなかったから僕には何も出来なくて、ただ家のためにせざるを得なかった、。」
「良いのか悪いのか失敗したことはなくて、、。
その日のターゲットの人は若くていつものようなおじさん達じゃなかった」
「いつものように仕掛けて途中までは順調だったけど、…」
『?』
「そのターゲットが今のボスで、僕の方が罠にハマっちゃったの。」
『!?』
ボス、半年組織にいて1度も聞いたことがなかった男の名前
何よりも情報が稀薄な存在
「任務としては大失敗。逆にハニートラップされて落とされるなんて本当に馬鹿だよね。けど、戦う術を教えてくれた。あいをもらった。家なんかよりずっと居心地が良かった。幸せだった」
…だった
「これ以上は任務の後、ね。
本当突然なのに来てくれて話聞いてくれてありがとう」
聞きたいことは喉に何個も突っかかっているが先程とは打って変わったハックマナイトの様子から返事はきっと望めない。
『…あぁ。任務成功させような、』
軽くそれだけ言うと自分で部屋から出た
距離感を誤らないように