第2章 1.
「ライト、仕事よ」
「正直、何年かかるか分からないし、今までの現場より危ないと言える。
事実、うちから何人も投入しているけど、殺されたのは1人や2人じゃないわ。」
「その中の任務はもちろん、疑われたら終わりとも言えるわね」
「貴方を送り出したくは無いのだけれど…」
「グレイ、俺をティーンとでも勘違いしていないか?」
「命懸けなのはどの仕事も同じだ。もう心は決まっている。
暫くのさよならだ」
「っ…ライト」
「柄にもないが、女の涙には弱いんだ」
そう言ってグレイの後頭部を軽く抱き締める
涙を流す女に対して抱き締める男の顔は恐ろしいほど冷静だった…