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小さな愛【R18】

第4章 二人目 チーズ職人ビー



しばらくそんな彼の様子を見守っていたけれど、ルカさんがベッドにもなる折り畳まれたソファを広げてビー君の隣に足を伸ばした。


「リラちゃんもおいで」


頷いてビー君を挟み両側に滑り込む。
何となく彼を今一人にしたくなかった。


「もしかして、ルカさんにも視えたんですか?」

「うん。きみと思念を繋いでるせいかな。 ……堪んないね」


沈んだ声だった。


「またきみに断りもなくビー君を誘っちゃったけど。……多分、彼の寿命はもうすぐだ。なのに、もうあんな事を繰り返させたくなくて」
「構わないです、そんなの。ビー君が望むなら。いえ、望んでくれたらいいと思ってます」


彼に感じていた違和感。
ずっと私たちに嫌われまいとしていたのだろうか。
『楽しいなあ』
キッチンでそう言っていた彼を思い出した。


「…………」

「泣いてるの?」


ルカさんがビー君越しに私の髪に指を通してきた。
私たちはそれ以上何も話さなかった。
ただお互いにそっと、寝息を立てているビー君の手を片方ずつ握り眠りについた。



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