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小さな愛【R18】

第4章 二人目 チーズ職人ビー


翌日目覚めた私はお世話になっているビー君のお手伝いをするべく彼に伺いをたてに行き、庭の手入れを頼まれた。

「最近放ったらかしで結構荒れてて。頼めるかな? 僕はちょっと大きな注文が入ったから、地下で作業するね」

「はい!」

本当はこの辺りを色々案内してあげたいんだけど、と申し訳なさそうに言うビー君。
いくら私よりも長く生きてると分かっていても、良い子だなあ、と思ってしまう。

庭には広い芝生に花壇がいくつかと、赤や紫の果物の実が成っている木が何本か。小さな菜園が一つ。
荒れてる、言う割には整理されているようだったけど、私は雑草を抜いたりしてそこで働き始めた。
その辺りに生えている植物を観察しつつ、合間にルカさんから借りた薬草の図鑑と照らし合わせながらするその作業は楽しかった。

「切り傷、消毒……火傷。抗……? この言葉は分かんないな?」

人の世界と同じ言葉で書いてある。
読書家の成弥と一緒にそれを眺めていた私にも、それらのほとんどは理解出来た。
難しいものは後からルカさんに聞いてみよう。

採取した後に干しておくと保存が出来ていいらしい。いくつかの役に立ちそうな植物を取っておく。



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