第2章 リラの旅じたく

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成弥の仕事がお休みの日。
リラ、今日は予防接種に行くよ、と起きてからすぐに彼から言われた。

私に発情期が無い、そんな話を聞いてからか、成弥は昔から私の身体をとても気遣っている。
私を置いてどこかに泊まりに出掛けたことなんて無いし、鼻水が出ていたら真っ先に動物病院に連れていく。

そりゃあ病院を好きな動物なんていない。
だけど私はそんな成弥の心持ちを思って尻尾を垂らし、仕方なくのろのろとキャリーバッグの中に収まるのだ。