第6章 三人目 無頼漢リンク※
「リンクさん、聞いてください!」
「こっちも手加減しないから、お前も来いよ」
フェイントに外側から蹴りを入れようとすると女が素早く後ろに下がった。
鈍い奴だと内側に逃げる。
さすがに同族なだけはある。
だが外ならまだしもここは狭い家の中だ。
多少すばしっこいのなんて逆に余興程度なものだろう。
前に出るとすぐに女の背中が壁に当たる。
俺は手を伸ばし刃ごとそのナイフを手で掴んだ。
俺の握った拳から血が滲み、動かすと余計に深く切れる。
「リンクさん!!」
女は俺の名を叫んだあと、こちらの予想通りそこから動かなくなった。
「もう終わりか」
俺は首を傾げて女を見た。
その表情には先ほどの様な鋭さはもう無く、怯えた目で俺の赤く濡れた手を見、動揺している。
「リンクさん、な、ん……早、く手当てを」
「そんなのいいからやらせろよ」
女は大きく手を振りかぶるとバンッ!!という派手な音と共に俺の横っ面を張った。
デカい目から大量の涙が溢れていた。
「……ッてえな、おい!」
一瞬、俺の頭の血が沸騰したように焼けた。
大体、切られて怪我してんのはこっちだろう。
手の傷も構わず女の髪を掴み、悲鳴を上げる間も与えなかった。
壁に何度か打ち付け、やっと大人しくなったそいつの腕が力無く下に垂れた。
昂った感情に任せ馬乗りになった女の中に押し入るために下着をずり下ろす。
「ぁ、ぅぅ……っ!!」
苦痛の悲鳴が聞こえた。