第6章 三人目 無頼漢リンク※
「もうそろそろお前にも飽きた。 褒美にくれてやるよ」
「!!……や、やめて!」
女が意外にも激しく抵抗しようとするので俺はそいつの顔を二、三発平手で打った。
「つくづくそういうのが好きなのか」
もう、どうでもいいが。
襟元を掴み衣服を剥ぎ取った時にいくつかボタンが弾け飛び、床の上にカラカラという乾いた音を立てて転がった。
「思った通り唆る身体してやがる」
豊かな胸が手に余る。
その割に薄く色付いた乳首は周りのその部分と共に僅かに膨らんでいる程度。
この辺りはまだ青臭いガキを思わせる。
下の方もじっくり見てみたい。ゴクリと喉が鳴る。
「お願い、です……違うんです」
それに指を喰い込ませて揉みしだきながら俺は女の首筋に鼻先を埋め匂いを吸い込んだ。
「何がだ?」
「本当に、駄目なんです。わた、し、私は」
女は涙を流し何かを訴えるがこっちの理性もさっきから飛びかけている。
構わず背後からその細い腰を抱え上げた。
「あっ、嫌っ!!……やめてぇ!!」
自身のものを女の尻の間に擦り付けると尚も激しく暴れ、俺の腕に歯を立ててくる。
後ろから首を捕まえようとした時、自分の右の腕の下辺りに急激な熱を感じた。
体を押しのけられ、見ると自分のそこが細く割けて血が垂れている。
「……止めて下さい」
大きく見開かれた金色の瞳の女。その震える手には小さな刃物が握られていた。
「くっ……くく。…いいな、お前」
つい笑いながら自分の腕をべろりと舐め上げる。
衣服が破けて乱れた女の露わな肢体を凝視しながら、なぜだか酷く血が騒いだ。
こいつは日頃相手をしている商売女でもなく、ここの大半の気の抜けた様子の奴らでもない。
俺を切りつけて射抜くような目を向けているのは生きている女だということ。
「出来ればお前みたいな女に殺されれば良かった」
その女がビクッと顔を上げて俺を見た。
そしたらこんな虚ろな気分にならなかったのだろうか。
俺は罰を与えて欲しかったのだろうか。
「やれよ」
だけどそんな風にお優しいもんじゃねえ。
どこに居ようが同じ事だ。