第2章 復帰
次の日、私はひさびさの制服に身を包み、登校していた。
嬉しい…けどちょっと怖い…?
正門まで来ると、何人かの知り合いにあった。
友「あ~っ!!遙!!復帰したんだね!!」
「久し振り~!!復帰したの!!」
わいわいと言い合いながら教室へ。
ガラッ
友「阿佐ヶ谷じゃねえか!!復帰したんだな」
友「良かった~」
私はあっという間にぐるりと囲まれてしまった。
なんか、嬉しいな。
一年もいなかったから色々疎遠になってるんじゃって怖かったんだ。
みんなに復帰を祝われながら、私は教えてもらった席についた。
見ると、両隣の席の中に、教科書やノートが入っていた。
けど、どちらも鞄がない。
…誰だろう…?
キーンコーンカーンコーン
あ…予鈴だ。
ダダダダダ ガラッ
?「はぁ…はぁ…。ギリセーフ…かしら?」
?「監督…もう少し時計を見てくれ…」
?「はっ。時計をもっと見とけい…キタコレ!!」
?「伊月黙れ」
あっ。
「リコ!!」
リ「あれっ遙!?」
リコはこっちに突っ走ってきた。
リ「遙、復帰したのね!!」
「久し振り、リコ!」
リコは待ちくたびれたわよ、と笑う。
?「監督?」
メガネをかけた人が私達に割って入った。
「あ…」
その人は紛れもなく、昨日私に気付いた人だった。
?「お前…昨日練習見に来てたよな?」
リ「えっあれ遙だったの!?」
?「俺はわからなかったよ」
あはは…と言葉を濁す。
バレちゃった…。
先「ほら、なにやってるの。席つきなさい」
先生がやってきて、ホームルームが始まった。
リコは私の左、メガネの人は私の右だった。
新鮮だなぁ…。
朝は検査と点滴が当たり前だったから…。
先「さて、みんな知ってるわね?遙ちゃん、阿佐ヶ谷さんが復帰したの。阿佐ヶ谷さんは、ここに入学してすぐに入院しちゃったから、ここにあまり慣れてない。みんな、阿佐ヶ谷さんが困ってたら助けてあげて」
はーい、とみんなが返す。
ありがたい…。
そして、ホームルームは終わった。