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日の光 【黒バス】

第2章 復帰


約30分後、私は一年振りに、学校の前に立っていた。

『誠凛高校』

「やっと…戻ってこれたんだ」

私はまず職員室を目指した。

しかし、一年間まともに動いていなかったツケもあり、すぐに息が切れてしまった。

「体力…落ちたなぁ…」

かろうじて職員室にたどり着いたものの、先生を呼べる状態じゃない。

かちゃ

あ…。

先「あら!遙ちゃんじゃない!退院できたのね!」

「はい…おかげさまで…」

先「大丈夫?苦しそうね」

「体力…落ちちゃって…」

先「そっか!じゃあ復帰ね?」

「はい。明日から。あ、あと……」

私は今年一年間は体育は見学すること。
日光に当たるのは良くないことを先生に伝えた。

先「わかった。じゃあ、ゆっくりしなさいね」

先生はそう言って歩いていった。

よし…。

私も帰ろうかな…。

その時、ふと体育館が頭に浮かんだ。

確かリコ…バスケ部の監督になったとか言ってたよね。

リコのことだから、ハードなんだろうなぁ。

やってるかな…?

ちょっと気になって、私は体育館に行ってみた。



ダンッダンッダンッ

キュキュッ

体育館は、ボールをつく音、そしてバッシュの音が響いていた。

あ…やってるやってる。

私はギャラリーに登って、バレないようにこっそり覗いた。

思った通り、見るだけで疲れるような練習。

よくこなしてるな~…。

リコは、ステージに寄りかかって、文字通り監督していた。

…すっかり風格身に付けちゃって。

私は10分くらい眺めていた。

?「監督、今度の練習…ん?」

不意に、メガネをかけた人がこっちを見た。

バレた!!

私は慌てて身を翻し、ギャラリーを駆け下りて体育館を飛び出した。

それから校門まではノンストップで駆け抜けた。

校門を出ると、途端に肺が苦しくなって、蒸せてしまった。

しばらく呼吸を整えて、私はゆっくり家に帰った。
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