第2章 秘密の関係 (リヴァイ、微甘)
静かな夜。
ここが巨人に脅かされている事すら忘れてしまいそうな静かな夜だ。
『エレーン、いるー?』
ノックをしながら、呼びかけるスチア。
しばらく待つとガチャリと開く扉。
「おお、スチア。どーしたんだよ」
『はい、これ。ハンジ分隊長から預かってたの』
そういって少し大きめの茶封筒をエレンに手渡す。
「…なんだ?これ」
『さぁ?中身は知らない。じゃあね、長居するとミカサに怒られちゃいそうだし、あたし兵長にも呼ばれてるから』
「なんだそりゃ」と言いたげな顔をするエレンにニヤリを笑いながらヒラヒラと手を振るスチア。
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『兵長、スチアです。入りますよ?』
数回ノックをするものの返事が無い。
ドアノブに手をかけ、そっとドアを開け、部屋に入る。
すると、ソファーに腰かけたままうたた寝をしている兵長がいた。
(私が来るの待ってて寝ちゃったのかな)
兵長の元に歩み寄り、肩を少し揺する。
『兵長、こんなとこで寝ちゃったら風邪引いちゃいますよっ…って、わわっ』
ぐっと腕を引かれたと思ったと同時にリヴァイがスチアの腰に手を回した。
(兵長…確かに他の兵団の人たちといるとちっちゃくて細いけど、こうやって抱きしめられると私なんてすっぽりだもんなぁ…。じゃなくて!!)
我に返ったスチアは兵長の両肩を掴み、さらに揺する。
『兵長!寝ぼけてるんですか、もう。離してくださいよ』
すると、腰に巻かれた腕にさらに力が入る。
スチアをソファーの上に押し倒したかと思えば、そのままリヴァイが上に倒れこんでくる。