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keep as a pet【R-18 SS集】

第5章 愛玩する僕の心を恐ろしく思った【薄桜鬼】


其の後、新選組を上げてちゃんを見送った。

近藤さんも土方さんも……

左之さんも平助も、一君も……

誰一人として僕を責める事はしなかった。

全員が只管にちゃんが安らかである事を祈っていたと思う。


僕はきっと此れからも多くの《もの》を奪いながら生きて行くだろう。

だけど君の事は絶対に忘れない。

僕に抱かれながら見せてくれた含羞む様も……

僕を受け入れながら聞かせてくれた可憐しい声も……

哀しいけれど、凛とした君の生き様も……


ねえ……ちゃん。

もう少し時間は掛かるかもしれないけれど、僕も必ずそっちへ逝くから……

其の時にはまた僕に『好き』って言ってくれるかな?

君の精一杯の『好き』が聞けるなら、僕はもう自分が恐いとは思わない。

ちゃんは何度も『私を救ってくれた』って言っていたけど、救われたのはきっと僕の方だ。

ありがとう。

好きだよ、ちゃん。

左之さんが言った通り、僕とちゃんはやっぱり似てるね。

僕の精一杯も『好き』の一言で全てだ。



良く晴れた昼下がり。

ちゃんの墓前で顔を綻ばせる僕を、近藤さんも土方さんも……

左之さんも平助も、一君も……

柔らかい眼差しで見つめてくれていた。






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