第4章 Destined future【イケメン戦国】
俺は此の目に見える物しか、此の手に掴める物しか信じて来なかった。
だけど今、俺と姫が出会ったのは《運命》だったんじゃないかって素直に信じられる気がするんだ。
だって此れから先の未来も、手に取る様に見えている。
先ずは其のお腹の中の子が産まれて……
でも一人や二人じゃ済まないね、きっと。
俺と姫は子沢山の仲睦まじい夫婦になって、年齢を重ねても今と変わらず愛し合って……
最期は大勢の子供達や孫達に見守られて……
二人で一緒に逝く事に成るだろうな。
そんな未来の為なら、俺はどんな事だって出来る。
どんな苦境だって乗り越えてみせる。
そう、根拠の無い信長様の期待にだって必ず応えてみせるから。
だから、ねえ……。
此の《決まり切った未来》を二人でずっとずっと……
なぞって行こう。
了