第1章 溺れる復讐【イケメン戦国】
着ていた物を全て剥ぎ取られ、俯せに組み敷かれる。
着ていた物全てと言っても、この人に与えられた粗野な浴衣唯一枚だけ。
帯や腰紐すらも与えては貰えないんだ。
彼は大きく無骨な手で私の腰だけを高く持ち上げ、法衣の裾を割って取り出されたソレが一切の躊躇も無く私の身体に突き刺さった。
「んぅッ……」
私が苦悶の声を上げた所で、彼の行為が止まる事は無い。
今夜もまたこれ迄通り、ズンズンと無遠慮に私を穿ち出す。
もう何回も繰り返されたこの行為。
既に私は逃げ出そうとする気力など全て奪われ、毎晩彼と彼の吐き出す物を受け容れているのに、この人は今夜も私を穿ち続けながら右手で私の背を確りと押さえ込んでいた。
それは宛ら虫けらを潰すかの様であり、そうされている自分が酷く惨めに思える。
然も今私が押し潰されているのは畳の上。
私が監禁されているのは座敷牢だけれど褥もちゃんと用意されているのに、彼は必ず私を畳の上に引き摺り出してから行為に及ぶんだ。
その畳には所々に、私が掻き毟った傷が付いている。
「く……ぅ…」
微かな呻き声の後、私の下腹部にじんわりと熱が広がった。
その後直ぐに私に打ち込まれていた楔は抜かれ、彼は私と自身の繋がっていた部分を簡単に処理すると、ぐったりと俯せに横たわったままの私の身体にさっき脱がせた浴衣をふわりと掛けて入って来た扉へ向かう。
そして再び……
「………堪忍な。」
そう呟くと、静かに座敷牢から出て行った。
身動ぎも出来ずじわりと滲み出す涙もそのままに呆然とする私の鼓膜には、この座敷牢唯一の出入口である扉に大きな南京錠が掛けられる鋭い金属音が膠着いた。