第11章 【躑躅森盧笙】生徒だけど好きなんです【禁恋、悲恋、ちょい甘】
りん視点
簓「そう言えば、何で盧笙の事を好きになったん?」
りん「盧笙先生、私の事ちゃんと見てくれてんねん」
簓「?そりゃ、先生やからやろ?」
りん「ちゃうねん!
……一時期、虐められとったんや
暴力による虐めじゃなく、陰口とか、精神的に抉られてくる奴」
簓「!?そうやったん!?
何で相談せんかった!?」
りん「親に言うたで!
でも、暴力は証拠が残るけど、私が受けとった虐めは証拠が残らんかったのや
先生に相談しても、ちゃんとは解決してくれへんかった
そんな時に、助けてくれたんや」
簓「盧笙が?」
りん「そうや」
あの時、盧笙先生だけ味方でおってくれた
だから、私は……
私を助けてくれた、私からしたらヒーローみたいな存在でカッコええ先生が大好きなんや
まぁ、予想通りやったけどな
盧笙先生が助けてくれたんのは、それが仕事やから……
盧笙先生は、それ以上でも、それ以下でも思っとらんかったのやろうと思い、告白せえへんかったのに……
簓に、“もしかしたらオッケーされるかもしれへんやろ!?
告白せずに諦めるのはまだ早いんとちゃうか!?”
って感じで告白したのに……
此奴の所為や!!
りん「馬鹿簓!!」
簓「はいはい、それで気が晴れるんやったらいくらでも怒ってええよ〜」
りん「気なんか、晴れる訳ないやろ」
どんなに簓に八つ当たりをしても、失恋した気持ちが晴れる訳ないやろ
それに、私が告白した事に変わりはない
簓に言われたは単なる言い訳や
嫌だったら断れば良かったんや
でも、私も、少しは期待したったんや
盧笙先生が、私の事を好きになってくれるんやないかって
結果は散々やし、勘違いも甚だしい
ハァ、学校に行きたくないな
明日、休みなのは不幸中の幸いやったわ
まぁ、明日で立ち直れるかと言われたら立ち直れる訳ないけどな
りん「……盧笙先生、彼女おるん?」
簓「!?何やて!?盧笙、彼女おったん!?」
りん「いや、私が聞いてるんだけど……」
私より盧笙先生の事、詳しいやろ
簓「あぁ、そっちかいな
聞いた事ないな〜、コンビで組んでた時も、ラップのメンバーとして一緒に居る今も」
りん「……そっか」