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【進撃の巨人】御影石【激裏夢】※加筆修正中

第2章 ★解散式の夜★


 私の足の間に、レックスの足が割って入り、太ももに何か硬いものが当たった。銃でも隠し持ってるの!? な、に……何これ。
 頭が状況を整理してくれない。こんなの知らない。殺気は感じない。なのに、どうして、怖いと感じるの。分からない。分からない。分かりたくない。

「もしかして、処女なの?」
「処女って……何……?」
「あっははははははははっは!! 愉快、愉快だよアリア君のような美しい女性が、性教育を受けていないなんて!!」

 血という血が沸騰しそうな勢いで、体が熱を持った。まさか、そんな、処女って知らないのがこんなに馬鹿にされるとは、思わなかった。あとで、ケニーに問い詰めるっ!

「それが、何? いい加減どいてくれない? 殺したくなる」
「あぁ、やっぱり、君も僕と同類だったんだね。そう、その目が見たかった。いかにも人殺しの目。蔑んだ目つき。表情。全てが愛おしい。だから、奪ってあげるよ」

 レックスは持っていたジョッキの中身を口に含むと、ジョッキを投げ捨て、私の顎を掴んで上を向かせ、唇を重ねた。顔を動かして抵抗するが、ビクともしない。壁にドンドン押さえつけられ体が痛む。左手が私の胸を掴んだ拍子に、私は思わず口を開いてしまい、レックスから水が送られてきた。この香り、普通の水じゃない。飲み込んではいけない。必死に堪えるが、鼻をつかまれ、息が出来なくなる。対処が分からず、レックスの胸を何回も押すがビクともしない。仕方なく、懐にあるナイフを掴み、刺してやろうとしたが、ナイフを掴んだ手にレックスの手刀が叩きつけられ、ナイフを落としてしまった。ナイフはまだあるが、息が出来ず、水を飲みこんでしまった。喉が鳴ったのを確認すると、レックスはゆっくり体を離して、私のナイフを拾った。私は、体の力が抜け、地面に座り込んだ。

「ごほっ! ごほっ! 何の薬を混ぜたのっ!?」
「んー? 気持ちよくなれるお薬。僕は飲みすぎて効かない薬だけど、君なら……すっご~く効くと思うよ?」
「意味がわからなっ!?」

 突然やってきた。目の前が歪む。眩暈か。体が熱くて痺れる。意味が分からない。何だ、これ。頭がぼーっとする。体が動かない。立ち上がることも、這いつくばる事も出来ない。頭がおかしい。体もおかしい。何もかもおかしい。こんなの知らない。知りたくない。
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