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【進撃の巨人】御影石【激裏夢】※加筆修正中

第9章 演習


 監禁生活二日目? 
 あの後、本当に放置された。何を隠そう、斬られた服もそのままに放置された。体の疼きは流石に止まったが、はだけた服はいささか寒い。ただ黙って縮こまって寝ていた。もちろん、夢は見なかったし、誰か来ても起きれるようにしているので、起きなかったということは誰も来なかったということ。この状況で寝れる私を誰かに褒められたい。流石に、疲れが溜まって眠すぎただけだけど。
 暇だ。本当に武器は一つも残っていないか隈なく調べたが、全て消えていた。どうやって調べたのかは謎。金属の匂いでも嗅げる人でもいるのだろうか? 暇。退屈。運動したい。

「エルヴィン・スミス……」

 その名前を呟いてみる。まさか本当にあれで放置されるとは夢にも思わなかった。でも、私はあの人に何を期待していたんだろう? 本当に私が欲しいだけとは思えない。レックスのおかげで無駄な苦労が増えてしまった。ああ……。

「殺したい」
「オイ流石に聞き捨てならねえな」
「……居たのは気付いてましたが、声に出てました?」

 気配も無く牢の外に立っていた人物が近寄ってくる。リヴァイ兵士長。人類最強と言われる精鋭。おそらく、私の兄弟子だ。会ってみたいとは思っていたが、こんな形で関わることになるとは思っていなかった。

「誰が誰を殺したいって?」

 不機嫌そうな声が頭上から聞こえる。そういえば、傍から聞いたらエルヴィン団長を殺したいって言ってるような物だった事を思い出した。

「私がレックスを殺したい、と思ったのです。声に出ているとは思いませんでしたので」
「ならいい。ちょっと付き合え」

 そう言って私を座らせると鍵を取り出して私の枷を全て外した。思わぬ自由を手に入れたが、反抗する気力は出てこなかった。
 お礼を伝えてから立ち上がり、軽く体を解す。手首と足首は念入りに動かす。そういえば、昨日何故私はリヴァイ兵士長と近接格闘をしたんだろう。
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