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【進撃の巨人】御影石【激裏夢】※加筆修正中

第7章 質疑応答


 部屋に戻ると一目散にお風呂へ駆け出し、体を奇麗に清めた。この後上官に会わねばいけないのに、気にせず髪も洗う。お風呂から出ると暖炉の前に座って髪を乾かしつつ隊服を着る。櫛で髪をとかし、身なりをそれなりに整えていく。念のために銃は置いていき、ナイフ数本を懐に忍ばせる。そして、自白剤の対策として解毒薬を奥歯に仕込む。ケニーの名前を出してしまった以上、自白剤を使用されるのはおそらく間違いない。と、レックスの件で察してしまった。
 髪がある程度乾いた所で、言っていい事と悪い事を頭の中で整理しながら部屋を出た。足取りは重く、頭も痛い。どうしてこうなった……?
 場所はあらかじめ渡されたメモに記載されており、それを頼りにエルヴィン団長の執務室へと向かう。調査兵団の宿舎。そして、その幹部棟。まさかこんな所に足を踏み入れることになってしまうとは思わなかった。
 中に入ってすぐに違和感に気付く。静かすぎる。帰っていいですか。
 屋内戦闘は苦手なので、壁を背にしつつ、意識を集中する。おそらくトラップ類は無い。と思う。思いたい。殺気はともかく、人の気配を感じられない。灯りも無い。慎重に足を進め、階段まで来た時。

「っ!」

 降ってきたナイフを咄嗟にナイフで弾く。退路への最短ルートを頭の中で再構築し、出口へと向かいながら2個目のナイフも弾いた。通路に刺さるナイフを一瞥し、特徴を探る。投げやすい軽量の量産型ナイフ。量産されているので、あといくつ飛んでくるかも分からない。殺気も気配も巧妙に隠されている。窓を突き破って外に出るとおそらくゲームオーバーだ。
 よそ見をする度にナイフが飛んでくる。それを当たる直前に回避し、壁に刺さったナイフを抜くとお返しに投げてみる。金属が擦れる音が響く。
 今度は3本同時に飛んできた。瞬時にどこを狙っているか把握し、かすり傷で済むものは放置、1本をナイフで弾き、1本は身をよじり回避する。
 このまま相手のナイフが底を尽きるのを待つか? いや、狭い通路。私が弾いたのを回収すれば無くならない。と、思っていた矢先に、その人は目の前に飛び出してきた。頬に切り傷が出来たが、致命傷は避けつつ曲がり角で背中をぶつけた。だから屋内は嫌いだ。

「どうした? 攻撃してこねえのか?」
「怪我させるわけにはいきませんから」
「ハッ! 威勢がいいな」

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