第1章 ずっと大好き 大切な幼馴染み
放課後になり、ルフィに会いに行こうと教室を訪れたが、やはり緑色の人と一緒にもう帰ってしまったらしかった。
別々に帰る時でも、必ず顔は合わせていたのに。
その日の夜は、なかなか眠る事が出来なかった。
ルフィに何度も連絡を取ろうとはしたが、何を言えば良いのか分からない。
だが、ずっとこのままなんて絶対に嫌だ。
意を決し、ルフィにメールをしたが、返事は返ってこなかった。
そしてその翌朝、私は一人で登校していた。
いつもの待ち合わせ場所にルフィが居なかったからだ。
しばらく待ってみてはいたものの、なんとなくそこにルフィは来ないような気がした。
(ルフィと直接会って話したい…)
そう思っているはずなのに、足取りが重い。
ルフィの居ない、色のない世界。
(駄目だ、また泣きそう…)
そしてふと思い出してしまった。
あの目つきの悪い彼の事を。
彼の事を思い出した瞬間に、後ろから声を掛けられた。
「よォ」
「…あ、えっと」
緑頭の人…
確か名前は…
「ゾロだ。ノノロア・ゾロ」
「あー、そうだった」
「おめェな…本当にルフィしか興味ねぇんだな」
「へ?」
そういえば、屋上で似たようなことを言われたような…
「つーか、お前らどうしたんだ?」
「何がですか?」
「ルフィの奴、何人かの女と一緒に歩いてたぞ」
「は…?」
ゾロのその言葉に、脚が止まった。
「な、何言ってるの…?」
「最初は女共に絡まれてたと思ったんだが、どうやらそうじャなかったみてェだ」
ど、どどど…
どういう事…
ルフィが、私以外の女の子と学校へ行ったってこと…?
「じょ、冗談止めてよ朝っぱらから…」
「なら、てめェで確認してみろ」
ゾロがそう言った瞬間に、私は走り出していた。
確認しなくちゃ。
確認したくない。
そもそも、なんで私が確認するの?
私はルフィの彼女じゃないのに。
でも…
私以外の女の子がルフィの傍に居るなんて駄目なのッ…!!