第1章 【出逢い】FGO/ギル落ち
我が召喚されてからとういうもの、我はあまりマスターに会っていない。
というか、我のマスターなのかどうかすら微妙だ。
召喚されて翌日には、詫びと自己紹介などをされただけで、あとは時々大量の種火と再臨素材を持ってくる。
藤丸が。
けっして我のマスターではなく、持ってくるのは藤丸だ。
そんな日々がひと月経った。
「おい、藤丸立香」
「はい!王様!どうしましたー?」
「我のマスターとやらは何を考えている。」
「う?う、うーん・・・何でしょうねえ?」
見るからに何かを隠しているのは分かるが、教える気はないのだろう。
だからといって、我から本人に直接聞きに行くのは気が引ける。
「・・・はぁ。」
気は進まぬ。まったく進まぬ。
王であるこの我が自ら人を訪ねる、など。
重い腰をあげ、マスターとやらのところに行こうかと思ったその時。
奴が来た。
ふらつく足取りで食堂に現れた、雑種。
その手には大量の種火と我の最後の再臨素材そして聖杯ら。
あれを使えば、我のステータスはあの二体のサーヴァントと同じ
Lv.100に到達するのだろう。
キョロキョロと辺りを見回し、こちらを見た雑種は目を見開く。
恐らく我ではなく、また藤丸経由で素材を渡すつもりだったんだろう。
我を見て、オロオロとし出す雑種に我は何かがパキンとはずれたように、ズカズカと雑種の元へ歩み出した。