第7章 【夏の思い出Ⅰ】FGO/ギル落ち
ギラギラと照り付ける太陽。すっきりとした青い空にもくもくと浮かび上がる雲。熱い砂浜とキラキラと光る広い海。
ハワイです。
「やっぱりいいですね!素敵です!ね、先輩!」
『うん、でも、暑いよ。暑すぎる。』
「今度こそ正真正銘のハワイ!楽しむぞぉおおお!!」
空港から見える景色をマシュちゃんと眺めていると、一番楽しみにしてるのであろう立香ちゃんがスキップしながら現れた。
『二人はハワイに行ったことあるんじゃなかった?』
「いやいや、あれはハワイっていうか・・」
「ハワイではなかったといいますか・・・」
とにかく正真正銘のハワイは二人も初めてらしい。
キャリーケースを引いて、ホテルに入ると、立香ちゃんから、ロビーに来るように言われていたので、荷物を簡単に整理して、ロビーに向かった。
広いロビーには、立香ちゃんとマシュちゃん、そして多くのサーヴァントたちと、大変驚いたことに、珍しくドクターとダ・ヴィンチちゃんもいた。ぞろぞろ集まる中、立香ちゃんがすっと手を挙げたのをみて、皆静まり、立香ちゃんに注目する。
「こほん!えーカルデアの皆々様!サーヴァントのみんな!今日はしばしの休暇ということで、此処ハワイで皆の疲れを癒し、夏を思う存分楽しんでください!!海を満喫するも良し!風景を楽しむもよし!花火をするも良し!夏祭りも行います!さらに、海だけでなく、プールもあります!森に行ってもよし!何でもありです!島丸ごとカルデアの貸し切りだそうなので、思う存分堪能していってくださーーーい!!」
「「「「おおおおおおおおおお!!!!!!」」」」
『すごい、なぁ・・・』
立香ちゃんの言葉を聞いた後、みんな散り散りに去って行った。
私はというと、取り敢えず暑すぎて耐えられないので、自分の部屋に戻って涼しい冷房の中、お昼寝でもしようかなーとくるりと来た方向に足を動かそうとすると、突然、ガシリと腕を掴まれた。ゆっくりと後ろを振り向くと、そこには・・
「どこ行くのかな?沙織ちゃん♡」
満面の笑みの立香ちゃんがいた。