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せめて夢の中だけは ~【鬼滅の刃】短編集~

第2章 失くし物 ~蝶屋敷にて~


「何っ!?どうしたのっ!?皆、集まって!!!なになになになにーーー何か失くなったって、聞こえたんだけどおおおおおーーー???」


ものすごい勢いで、善逸がやって来た。

しかも目がキラキラと輝いている。


「あー善逸。何か、洗濯物が失くなったらしいんだよ」


炭治郎が少し困った顔をして、善逸に返事をした。


「ええええーーー!?そうなのっ!?何が失くなったのっ!?一緒に探してあげるよっ!ねっ、ねっ、ねっ!!!」


その言葉にビクッとした、アオイは


「だ、大丈夫です!私達で探しますから!」


「えええーーー、そんな事、言わないでよぉー!一緒に探してあげるよぉ!なっ、炭治郎!」

「もちろんだ!アオイさん、何が失くなったのか、教えて下さい。飛ばされているかもしれないし、探してきますよ!」

「いえ!大丈夫です!」

いつものハッキリとした口調に戻ったアオイは、二人の目を見て断った。

「えええーいいのぉー?本当にぃー?」

「はい」

「そぉ?遠慮しなくていいんだよぉー?」

「いえ、本当に結構ですから!」

やはりキッパリと断るアオイに、根負けした善逸は

「あ、じゃあさっ!炭治郎!凄いの見せてあげるよっ!」

「凄いの?」

「そうだよおー!凄いんだよおーーー!見てほしいんだよぉー!炭治郎にっ!!!」


かなり興奮気味の善逸。




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