第5章 藤の花の家紋の家 ~悲鳴嶼行冥~ 後編
現在も『たいよう幼稚園』と言う名に変えて、残っている
「えんちょう せんせー」
「ん?」
「あの おっきな いしは、なんであるのー?」
「その よこにも、おおきいのがあるよねー、なんでー?」
「あれはね、園長先生のおじいちゃんと、おばあちゃんなんだよ」
「えんちょう せんせーの?」
「ええーえんちょうせんせーの、おじいちゃんと、おばあちゃんは、おっきな いし なのー!?」
「ははは!まぁそうだね!だから、私も陽治先生も岩の様に身体が大きいだろう?」
「うん!ようじせんせーは、えんちょうせんせーのこどもなの?」
「あぁ、そうだよ。いつか陽治先生がここの園長先生になるんだよ」
「へぇーそうなの?」
「『たいよう幼稚園』はずっとここに在るからね。
君たちが大きくなって、大人になっても……いつでも私達はここに居るからね」
私は園児の頭を撫でる
すると太陽の様な笑顔が返ってくる
きっと、それが祖父と祖母の願いだ
いつまでも誰かを平等に照らし続ける『太陽』のような存在に……
私達の想いは永遠に繋がって行く。
終