第4章 藤の花の家紋の家 ~悲鳴嶼行冥~ 中編 【R18】
私が妊娠出来ない話をしたのに、行冥君が腰を引いて、私の内から男根を抜こうとした。
「いや……そのまま……お願い……大丈夫だからっっっ」
思わず懇願するような声が出た。
どうしても全身で彼を感じたかったから……
「っ……」
行冥君の返事は、私の内に吐き出された。
ドクっ、ドクっ、と大きく脈打つのが解る。
あぁ……私はちゃんと行冥君を受け止める事が出来たんだ……
私はなんだか安心して……
そのまま目を閉じた。
次に私が目を開けたのは、朝日が昇ってからで……
目の前には、温かな朝食が用意されていた……
えっ!?
思わずガバッと布団から飛び起きた!
すると目の前には、顔を真っ赤にした行冥君が
「おはようございます……その……無理をさせてしまいまして……」
「えっ!?あ、あれっ!?私っ!!!ああっ!!!朝食っっっ!!!ええっ!?」
薄い夜着だけ、いつの間にか纏っている。
おまけに朝寝坊して……
あっ!叔母の朝食の支度も……
一人、慌てていると
「勝手な事をして申し訳なかったのですが……叔母様の朝餉もお持ちしておきました……」
う、嘘っ!?そんな事までっ!?