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せめて夢の中だけは ~【鬼滅の刃】短編集~

第1章 勘違い 【伊黒 ❤️ 甘露寺】


いつも俺は見ている。

そうだ。俺には判っている。

恋柱の甘露寺はいつも誰かに、キュンと胸を高鳴らせている。

それが恋愛対象の相手ではなくてもだ。

柱合会議で集まった今も、ほら―――



冨岡を見て

離れた場所にいて、皆から嫌われているの判っているのね、可愛い

と、胸をキュンとさせ


不死川には

目の中のおはぎ!美味しそう!

と、胸を高鳴らせ……いや、それは腹を鳴らしているだけか……


だが、あの時透にすら

相変わらずぼーっと何も考えていないけど、カッコイイわ

なんて感じの目で見ている。


そして胡蝶にさえも

いつも張り付いた笑顔が怖い!でもそこがカッコイイわ

と、あのくりくりとした大きな瞳を輝かせ見つめているんだ。



だけど……



どうやら俺の事は、少し特別な目で見ている気がする。


ほら、今も……


目が合った。


じっと見つめると、顔を真っ赤にさせ汗をかきながら、慌てて目を逸らす。

そして、また少し経つと……


先程と同じ様に目が合うんだ。








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