第9章 すれ違う心
「...................っ、」
抱かれる覚悟は決めても、明るい中で見られるのはやはり耐えられない。
慌てて両胸を隠すと、すぐに力強くその手を剥がされた。
「............セナ」
行為は強引なのに、私を呼ぶ声は優しい。
口づけられ、両胸を弄られると、自然と声が漏れた。
「あっ、................」
自分の喘ぐ声はやはり恥ずかしい。
慌てて手の甲を口に当てると、これも引っ張るように剥がされ、手はベッドに沈められた。
「ダメだ、声を隠すな」
「っ..................ん」
決して大きいとは言えない私の胸を、彼の手がすっぽりと包み、持ち上げるように揉みしだく。
そしてそのままその先をクニクニと押したり、摘んだ後、ぺろりと舐め、口に含んだ。
「っ、ぁっ...............」
胸の先が彼の舌先で転がされるのが分かる。
胸の先に熱が集まった様にじんじんとしてくると、彼の口がぢゅっと、吸い付いた。
「ふ、ぁあっ.....」
またも恥ずかしい声が漏れる。
もう、顔が熱くて仕方がない。きっと真っ赤になってる。
執拗に胸を愛撫されると、胸だけでなく、違う所もじんじんと熱を持ったようにうずき出した。
無意識に膝を立て擦り合わせると、彼の手が伸びてショーツの中へと入った。
「っ、待って........」
「待たない」
焦る私に構わず彼は私の胸を口に含みながら、割れ目に沿って、節くれだった指を動かした。
クチュっと、卑猥な音が耳に届くのに時間はかからず、自分が濡れていると言う事実にまた、たまらなく羞恥に襲われた。
クチュ、クチュ、と、彼の指が動くたび音が生まれ、それと同時にぞわぞわと初めての感覚がこみ上げてきた。
「ふっ...........っ....」
何も分からず、どうすれば良いのかも分からない私は、必死でシーツを握りしめ、彼を見ないように俯いて、声を耐えた。