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あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第39章 夫婦の絆 〜信長様誕生日sp〜



信長が出張に来ている国へと到着した私は、信長が滞在しているホテルへと向かった。


けれどそこで私の勢いは止まってしまう。

滞在先は聞いていても部屋は何号室なのかは聞いていない。そしてそんな個人情報をホテル側は絶対に教えてくれない。

これだけ大きなホテルだとスイートルームだってたくさんあるに決まってるし、一部屋一部屋探すなんて無理だ。


「はぁ〜、本人に連絡して何号室かを聞くのが一番って分かってるけど…」

何でここに?って聞かれたらなんて言えば良いのか分からない。


良い案も浮かばず、かと言って行く当てもなくロビーの椅子に腰掛けてスマホを取り出すと、信長がホテルのエントランスから入って来るのが見えた。

(信長っ!)

私は慌てて立ち上がって柱の影に隠れた。

(……あ、女性と一緒だ……!)

信長の横にいて隠れてしまっているから顔は見えないけど、信長と並ぶととても絵になるほどのスタイルの良さで、二人の事は余り知らないであろう外国の人々も二人の姿を目で追っていた。


(その人は誰?)

二人はエレベーターに向かって歩いて行く。

(もしかして…一緒に泊まってるの?)


胸騒ぎする胸を掴みながら、二人の乗ったエレベーターが何階に止まるのかを確認した。

やっぱり最上階のスイートルームだ。

急いでエレベーターに乗って最上階へと向かう。

階が分かったからと言って部屋までわかるわけじゃない。

「第一、会ってなんて言おう……」

予定が合わなくて同行する事を断った私がここに来た理由なんて、賢い信長ならすぐに分かるに決まってる。

「きっと呆れるよね……?」

ガッカリさせちゃうよね…….

信長は浮気なんてしない。そんな事ちゃんと分かってる。

「どうしよう……」

このまま会わずに日本に帰ると言う手もあるけど、実はそうできない理由もあって……



ポンっと、音がして最上階に着いた。

「とりあえず一旦ロビーに……」

そう思い開いた扉を閉めようと”close”ボタンを押した時、


「どこへ行く」

大きな手がガシャンッ!とエレベーターのドアを押して閉まるのを阻止した。




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