第37章 最終章〜あなたが与えてくれたもの〜
その後のケイティの行動はとても迅速だった。
私たちは次の日、社内の大広間にマスコミを集めて結婚報告の記者会見をした。
二人揃って公の場に出ることが初めてとなったこの会見は、信長がリードをしてくれる中私はガチガチに緊張したまま会見を終えた。
そして…
「やっぱり一生に一度のことだもの、結婚式はしないとね」
とケイティはサラッと言ってのけ………、
「小娘にしては最高の出来栄えだろう?」
「はい。光秀さん、ありがとうございます」
ヘアメイクには光秀さんを、
「お前のヌードよりも先に花嫁姿を撮ることになるとはな」
「っ、ヌードは今後も撮ることはありませんが、政宗さんに写真を撮ってもらえるなんて恐縮です」
「女の気は変わりやすい。その内脱ぎたくなったらいつでも連絡してこい」
「いや、絶対にありませんから」
カメラマンには政宗さん、
「きゃー!セナ綺麗っ!」
「市っ!」
「ほんと、綺麗」
「玲衣も、今日はありがとう」
市と玲衣は私のブライズメイドとして、色々と披露宴の準備を手伝ってくれた。
「ちょっと秀吉さんっ、俺1人で受付とかって無理なんだけど、誰か手伝える人いないの?」
「1人じゃないだろう?三成と2人だろう?」
「あんなの、いないみたいなもんですよ、って言うか、逆に足ひっぱられてるから、誰かと変えて下さい」
「家康、文句言うな。今日はそれでなくても人手が足りてないんだ…」
控え室の中まで聞こえてくるほどの苦情を言っているのは家康。大人気俳優なのに、これまた大人気作家の三成君と受け付けをさせられている。
「セナ、ETIGOの皆さん到着して会場に入ってもらったわよ」
「あ、ケイティありがとう。披露宴まで会えないから今日はよろしくお願いしますと伝えて下さい」
「分かったわ」
佐助君や謙信さん率いるバンド”ETIGO”は、今日の披露宴でのBGM兼楽曲の披露をして披露宴を盛り上げてくれる。
親しい身内だけとは言うものの、なんとも豪華な披露宴が、都内の式場で今日行われる。(佐助君が謙信さんと信玄さんを説得してくれたらしい)