第29章 突然の・・・
「あの…怒った?」
何だか気まずさを覚えて、閉じ込められている腕の中から、信長を見つめた。
「いや、貴様に焦らされるのには慣れてる。想定内だ」
男らしい笑顔を浮かべ答えてくれると、唇を奪われそのままソファに押し倒された。
「だが、やられっぱなしでは性に合わん。反撃はさせてもらう」
「反撃?……んっ!」
言葉を言うために開けた口には、隙ありとばかりに信長の舌が侵入して塞がれた。
「んっ、……っぁ」
深い口づけを受け止めていると、大きな手が私のトップスを捲り上げた。
「ほう、ちゃんとこの下着をつけているとは関心だな」
レースで彩られた私のブラを見て、信長は満足そうに言った。
「ぁんっ、っだって着けないとお仕置きするとか言うじゃん、ンッ、ぁっ」
あの二人でのヌード撮影以降、定期的に贈ってくれるようになったセクシーランジェリー。
恥ずかしがって着けずにスポーツブラをそのまましていたら、とんでもなく長ーい夜を過ごす羽目になったのはまだ最近の事だ。
「下も履いているか、確認せねばな?」
「えっ、やっ、待って!」
この言葉に私の手は素早く反応し、下半身に伸びる信長の手を止めた。
「何のつもりだ?」
分かりやすく怪訝そうな顔…
「っ、あの…先にベッドに行きたいな…なんて?」
リビングのソファーで抱かれることなんて日常茶飯だけど、できれば今はベッドルームのもう少し薄暗い場所がいい。
「軽く抱いた後で運んでやる」
信長は不敵に笑いそう言うだけで、お願いを聞いてくれそうにない。
「やっ、ほんと待っ……!」
抵抗する私の手を簡単に跳ね除けて、ルームウェアのズボンを素早く脱がした。
「ふっ、やはりな」
恥ずかしくて顔は見れないけど、その声から、信長の口角が高〜く上がってしたり顔な事は分かる。
レースとシルクの透け感満載の下着は、普段のコットン素材よりも濡れている事を鮮明に伝えてしまう。
「ククッ、少し口づけただけでこんなにも濡らしているくせに、俺と離れても平気だとよく言えたものだ」
濡れた下着の上に指を置いた信長は、私の敏感になっている場所をツッと押しながら意地悪を言う。